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2008年05月11日

ラフマニノフの伝記を読もう!

映画「ラフマニノフ ある愛の調べ」 の公開を記念して、ラフマニノフの伝記本も宣伝しちゃえ!
映画では、脚色されてるストーリーが かなりあるけど、人物や風景の描写とか(大変美しいです) 伝記本の世界が映像化されてるぅ! と感激できる部分もいっぱい。
映画を見る前に予習するもよし、映画を見た後に復習するもよし、これを機会に、ラフマニノフの伝記を読んでみるってのは いかがでしょうか?
どの作曲家さんも、育った環境とか、性格とか、みなさん音楽に出てますので、伝記読むと音楽面でも納得、より愛情が深まります。 (#^.^#) ポッ。

映画の感想、伝記との違いなどの話は、ラフマニノフの映画の感想と、登場曲 の記事を♪

ラフマニノフの映画の上映場所などは、
映画の公式サイト 「ラフマニノフ ある愛の調べ」http://rachmaninoff.gyao.jp/


セルゲイ・ワシリエヴィチ・ラフマニノフ (1873.4.1.−1943.3.28) ロシア → アメリカ
まずは、ラフマニノフの生い立ち
家族愛に飢えた居候人生。
心の闇を作ってしまうような、恵まれたとはいえない家庭環境で育っていったのだと思います。
幸せいっぱい、愛情いっぱいに育った匂いはしない。

ラフマニノフんちは 貴族の家系。 両親は 不仲。
母は、背が高く、無口で無愛想 無表情、子供に対しても愛情薄く 冷めた雰囲気。(見た目や 雰囲気は母似?)
父は、小太り、ちゃらんぽらん、周囲に幻想的な饒舌をふるう困ったちゃん。でも、のんきで 朗らかで、子供たちには やさしかったみたいです。
ラフマニノフ9歳の時に、最後の領地も競売にかけられ ラフマニノフ家は破産。一家はバラバラ。
まずは、父の妹んち トルブニコフ家に一人引き取られ、奨学生として ペテルブルク音楽院 幼年クラスへ
ラフマニノフは、学校をさぼり スケート場通い、ボロクソ成績表の点数を改ざんするような悪童ぶりを発揮。数年後、とうとう必須科目全部落第点とるような どうにも誤魔化しきれない状況に。(父ゆずりの、サボリ癖、虚言癖!?が潜んでいたのか?)
そんな頃、従兄で、すでにピアニストとして大活躍していた アレクサンドル・ジロティに演奏を聴いてもらうチャンスが訪れます。
ラフマニノフくんの才能に驚いたジロティは、モスクワ音楽院のズヴェーレフ教授のクラスに編入させます。(12歳)
寄宿生としてズヴェレフ先生んちで生活。寝る間を惜しんで練習させられるスパルタ教育で、ピアニストとしての腕を磨きます。
15歳で、ジロティ教授の上級クラスに移った後も、ズヴェレフ家に住んでいましたが、作曲にうつつを抜かしてることに激怒したズヴェレフ先生に追い出され、16歳のラフマニノフは、父方の親戚 サーチン家に引き取られます。後に、妻になるナターシャん家です。
ピアノ科に続き 作曲科でも音楽院を首席で卒業した19歳、ズヴェーレフ先生と和解。 でも、翌年には、ズヴェーレフ先生死去。続いて、敬愛してたチャイコフスキーまで死去。
交響曲第1番が初演されたのは、24歳の時なので、映画では年代をずらして描いている部分です。)
親戚が暖かく迎え入れてくれてたとはいえ、本人は 居候の身から早く脱出したかったのでしょう。
音楽院を卒業したばかりの作曲家が食べていくのは困難な状況で、サーチン家を出て、こっそり食事を抜いたりしてるような暮らし。 そんな頃、精神面でも 生活面でも 愛情を注いでくれたのが 年上の人妻 アンナだったのだと思います。交響曲第1番を献呈された方。
後は、ぜひ伝記を 読んでみてくださいね(笑)。

映画には登場しなかった人物ですが、ラフマニノフの従兄で、ピアノの師匠でもある ジロティは、リストに師事しています。 ラフマニノフは、リストの孫弟子になるわけだ。
ピアニストの系譜としては、
ベートーヴェン → チェルニー → リスト → ジロティ → ラフマニノフ とつながって行くわけで、たまりまへん。
今後、音楽中心の伝記映画を製作するなら、シロティや、チャイコフスキー役をぜひに。
ラフマニノフと同じ、ズヴェーレフ、ジロティ門下で、同級生だった スクリャービンも 登場させてほしいところ。
ラブロマンスもいいけど、やっぱ音楽伝記映画も作ってほしいですね!
ラフマニノフ役を演奏吹き替えなしで演ずる イケメン長身ピアニスト、誰がいいだろう?


ラフマニノフの伝記
伝記 ラフマニノフ伝記 ラフマニノフ
ニコライ バジャーノフ 小林 久枝
音楽之友社 2003-07-01

おすすめ平均star
starそれでもやはり感動した。
starラフマニノフとロシア文学が好きな人には星5つ
star小説の形式で書かれた真実

Amazonで詳しく見る

文学作品仕立てで、伝記としては読みづらいかな。 結構ぶ厚いし。
ラフマニノフの心理描写というか、性格面が伝わってくるような、それから、風景が浮かんでくるような書き方という点では、優れているかと思います。
ただ、ロシア流そのままに名前が書いてあるので、誰のことを指しているんだか、ややこしいのなんのって。
巻末に付いてる、ラフマニノフの親族関係図と、フルネームでの人名索引を、ひーひー見ながら読むはめに。
学生時代に読んだ時は、ちんぷんかんぷん。 今回、映画のための予習で もう一度読んでみても、まだわかりづらい。 映画の復習で、もう一度読んだら、いい加減 理解できるようになるでしょうか。
こーゆー文学みたいな本、ほんとに苦手なのよね〜。 疲れた。もうヤダ(爆)。

ロシア語では、「ラフマニノフさん」 と呼ぶ感覚で、名前と父称の部分を呼びます
セルゲイ・ワシーリエヴィチ。
モスクワ音楽院のタネーエフ教授なら、セルゲイ・イワノヴィチ。 チャイコフスキーなら、ピョートル・イリイチ
馴染みのある苗字で出てこないところが多いので、読むの大変です。

ロシア名は、「名前、父称、姓」でできています
ワシリーさんの息子であるラフマニノフなら、セルゲイ・ワシリエヴィチ・ラフマニノフ
女性の場合は、語尾が変化するようで、ラフマニノフのお姉さんだと、エレーナ・ワシリエヴナ・ラフマニノヴァ。
チャイコフスキー家の女性の苗字なら、チャイコフスカヤってな感じ。
さらに、ロシア名は 同じ名前だらけなのと、愛称も複数入り混じって(例えば、セルゲイなら、セリョージャだの、セリョージカだの、ショーだの)登場し、もう誰が誰なんだか・・・。爆弾
特に、ラフマニノフの伝記に たくさん登場してきて、始末が悪いのが、ニコライさんたち
ニコライ・セルゲーエヴィチ。 ニコライ・ウラジーミロヴィチ。 ニコライ・アンドレーエヴィチ。 ニコライ・グリゴリエヴィチ。 ニコライ・カルロヴィチ。
誰のことか、すぐわかる?
映画にも登場したズヴェーレフ先生。 ピアノ協奏曲第2番での復活の立役者 精神科医 ダーリ博士。 作曲家 リムスキー=コルサコフ。 モスクワ音楽院の創始者 ニコライ・ルビンシテイン(ペテルブルク音楽院創始者アントン・ルビンシテインの弟)。 友人で作曲家の メトネル
マジ、気が狂いそうだってば〜(笑)。

ラフマニノフの性格ですが、映画で描かれてるまんま、あまり好ましい感じではなさそう(爆)。
暗い、気難しい、冷たい、わがまま、怒りっぽい、第一印象感じ悪っ!って思われても仕方ないような話が多く・・・。
これは、何で読んだか忘れちゃったけど、誰だったか 日本人の作曲家だか指揮者だかの ラフマニノフ目撃談。リハ風景を見学してて、最悪な印象だったらしい。
アメリカで演奏会のリハーサルをしてる時、老ラフマニノフは、不機嫌で、指揮者やオケに対しても態度悪くて、時折、小声のロシア語で 「悪魔っ!」とか ブツブツ暴言吐いてるのが聞こえちゃったそう。
小声でブツってるのが(しかも密かにロシア語で)、っぽいというか、何とも・・・(笑)。


それから、こんな雑誌も。
ユリイカ ラフマニノフ特集号
ユリイカ 第40巻第6号―詩と批評 (40)ユリイカ 第40巻第6号―詩と批評 (40)

青土社 2008-04


Amazonで詳しく見る

ラフマニノフ特集が どかんと組まれています。
まだ、少ししか見てないんだけど、かなり読みでがありそうです。ぶふぉー。
映画館で売っていたおかげで、この雑誌の存在を知りました。
プロコ様の特集もしてくれ・・・。


posted by ドルチェせんせ at 02:47| Comment(9) | TrackBack(0) | おすすめ楽譜・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ベトベンもスパルタで育てられてるし、
リストもものすごい練習量だったというし
(練習用鍵盤持ち歩くくらい)
そのピアニスト系図、「たゆまぬ努力」の流れが伝承されてるような気がするわ。

いっそ、ドルチェ先生が伝記を書いてください!
それだったら読めそうな気がします。
ね?「目指せ印税生活!」なんてどう?
Posted by あるまんど at 2008年05月11日 06:58
ドルチェ先生、こんにちは〜

ロシアの本…ドストエフスキーの作品も名前の長さでなえてしまったなぁ〜という記憶があります。。
ラフマニノフの伝記も小学校の図書館でも置いてあるような少年向けの伝記であれば、わかりやすいのでしょうね〜
…まぁ、おいたな部分にはボカシが入っていると思いますが(笑)

記事の最後に紹介されている 「ユリイカ」の表紙の絵は、ラフマニノフの音楽にもなっているものですね。
「ややこしや〜」なニコライ軍団を相手にする自信がないので、私はこちらの雑誌を読んでおくことにします(笑)
Posted by sumito96 at 2008年05月11日 13:01
うわ〜 すごいな〜

計ってみたら 伝記編は原稿用紙で15枚、映画編は23枚の大作です。
ロシア文学で最後に読んだのはノビコフ・プリボイの「ツシマ」
血湧き肉躍るルポ文学で、話はおもしろく再三再四読み返していますが


ニコライ・セルゲーエヴィチ。 ニコライ・ウラジーミロヴィチ。 
ニコライ・アンドレーエヴィチ。 ニコライ・グリゴリエヴィチ・・・・・・・・

この露式人名表記には参っちゃいますね〜
おまけに「ツシマ」は登場する何十隻もの戦艦名まで憶えねばならず
苦労しました。

ドルチェさんは同業者としては珍しく、作曲家・音楽家の伝記ものの
読書量がずば抜けているでしょう? そこでお尋ねしますが…
いままでにお読みになった、この種の著作中「出色」の作品や
「とてもおもしろい」作品をいくつか教えていただけませんか?
Posted by PINK MOZART at 2008年05月11日 19:13
あるまんどさん
うんうん。ラフマニノフも練習用無音鍵盤持ち歩き組。
病床にまで持ち込むほどの変態。
人並み外れた技術だって、ちょっとさぼればあっという間に落ちるから、強迫観念にとらわれて練習し続けてるような、凄まじいものが。
努力し続けられることも、大ピアニストの才能の一つかもしれませんね。
読みやすい伝記といえば、ひのまどか著の、現地取材によるジュニア向け作曲家伝記シリーズ。(気に入ってます) これで、「ラフマニノフ」も出してくれたらどんなにいいか!
本書ける人とか、さらに印税生活できる人とか、憧れちゃいますね〜。
Posted by ドルチェ at 2008年05月12日 02:00
sumito96さん
ロシア文学どころか、どの文学も苦手でして、曲に絡む文学作品が出てくると読まなきゃ!と一応思うんですが、全然読み進められない、理解できない、自分でも参ってます。
いまだに、子供用の本でちょうどいい状態・・・
そうですね、子供向け伝記だと、私が一番萌えな「おいたな部分」がぼかされてしまうのが欲求不満。
ラフマニノフが、子供用伝記になったりする日、来るといいのに。(プロコ様はあるもん。勝った(*^^)v )
「ユリイカ」の表紙の絵?
何だろう? ラフマニノフで絵からの音楽といえば「死の島」?
今度、調べとこう。
本当にオールジャンル詳しい辺りが、sumito96さんの恐るべきところ(笑)。
Posted by ドルチェ at 2008年05月12日 02:14
PINK MOZART さん
もっと簡潔に愛情表現できる才能がほしいんですけどねぇ。どうしてもだらだらと。
血湧き肉踊る・・・なんて言われると読みたくなってきちゃいますが、戦艦名にまで苦しめられんじゃ、無理ぽ。

ピアノ専攻組だと、伝記オタ、そんなに珍しくないと思いますよ〜。
自分が弾かない作曲家にまで興味が行ってしまう、覗き見趣味の変態って点では、度を越してる?
個々の伝記より、雑学寄せ集め本のほうが楽しいですね。
音友から出版されてる「恋する大作曲家たち」、本当か?こんなん書いていいのか?なワイドショーノリなところがたまらなく愛読書。
「音楽史ほんとうの話」ってのも、シューベルトが実際はどれだけ稼いでたか金額提示でのってて、こーゆーはっきりした数字で検証してくれる本は好きです。
あと、音楽関連じゃない本にちょろっと出てくる作曲家の話が意外とおもしろく、躁うつ病芸術家の作品制作時期と病態の関連を調べたヤツとか、細かく覚えてないけど、精神病関連はイケます。
医学系、心理学系は穴場です。
最近は、耳の治療法探しついでに、耳鼻科難聴関連に興味が(笑)。
Posted by ドルチェ at 2008年05月12日 02:41
ドルチェ先生

「ツシマ」(原書房刊)はおもしろいですよ。
海を見たこともなく育った農村からロシア海軍に志願し、
運命のロシア第二太平洋艦隊に配属されるまでの経緯。
地球を半年かけ2/3周して日本までの航海記(ここがハイライト)
そして日露両国の命運を分けた対馬海峡での史上最大の大海戦記
熊本での俘虜生活記、講話成立後シベリア鉄道での故郷への帰還日誌
を帝政ロシア末期の腐敗ぶりを痛烈に批判しながら綴った一大叙事詩です。

おしえていただいた「音楽史ほんとうの話」
これはすぐにわかり手配できたのですが、
「恋する大作曲家たち」は、母校、公立図書館
とも収蔵がなく音友社のHPでも「該当なし」
絶版なのでしょうか?、まことにお手数ですが
書名・著者名・出版社のご確認をお願いできますか。
Posted by PINK MOZART at 2008年05月12日 19:51
失礼、「講話」ではなく
米国ポーツマスにおける「日露『講和』条約」成立でした。
Posted by PINK MOZART at 2008年05月13日 01:27
PINK MOZARTさん
フリッツ・スピーグル著「恋する大作曲家たち」は、
http://piano-bravo.seesaa.net/article/14789680.html
の記事の一番下で、参考文献としてリンク貼ってありますので、良かったら見てみてください。
今のところ、Amazonには、まだあるみたいなので、絶版かどうかは不明。
Amazonで、商品説明が載ってるので、内容についても参考になるかと思います。
『赤裸々に明かされる大作曲家の私生活!「35人の愛憎劇」』だそです(笑)。
その道の達人 フォーレ大先生も、もちろんご登場。
本書内の番外編、大作曲家のペットたちのところにも、「ドリー」の「ケティ ドッグ」の話がちびっと出てきます。
Posted by ドルチェ at 2008年05月13日 09:26
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