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2007年04月25日

卒演。メフィストワルツ「村の居酒屋での踊り」

アニメのだめカンタービレ第13話は、卒業演奏会。
千秋が弾く メフィストワルツ第1番の演奏シーンは、期待してたより短くて、せっかく派手に弾き映えする曲なのに、最初の方少ししかやってもらえなくて、ちょっと残念。

「村の居酒屋での踊り」 は 出だしが印象的なので、きっと最初からやる! と期待してたんですが、見事こけました。
いや〜ん、つっこもうと思ってた場所、予定が狂っちゃったわ。 くそー シャイセ(爆)。
アニメの演奏シーンでは、最初の、メフィストフェレスがヴァイオリンの調弦してるとこ = 序奏部分 は やらず、本格的にメロディーが出てくるあたりから しばらく弾いてくれます。
これから、悪魔が弾くバイオリンに熱狂 踊らされて、誘惑するような色っぺーとこがあったり、ナイチンゲールが鳴いたり。
レーナウの 「ファウスト」 で、リストが メフィストワルツ第1番に 引用した部分の最後は、「歓喜の海が荒れ狂って彼らを飲み込む。」 な〜んて文章。
ファウスト博士は ジプシー娘の手を握り締めて 夜の森に消えていきましたとさ。
実は、エロかっこいい曲!?

メフィストワルツ第1番 「村の居酒屋の踊り」 1861年作  サール番号 S514、ラーベ番号 R181
フランツ・リスト (1811.10.22 − 1886.7.31) ハンガリー(→フランス → ドイツ)

前回の のだめ記事、メフィストワルツ第1番 千秋卒業演奏会曲を予習 で書きましたが、レーナウの 「ファウスト」 は、色っぽい内容です。
メフィストフェレスの魔力なのか 欲望むきだしにさせられていく人々。 肉欲だの 欲情だの 快楽だの訳されていて、大声で朗読しろ!って言われたら、ちょっと照れるかも〜。
リストは、まんま描写したわけではなく、詩の持つ雰囲気を音楽にしたような感じですが、演奏する人は 特に、この詩、一度目を通しておくと良いんじゃないかな。
リストの曲だと どうしても派手な技術面ばかり楽しくなっちゃうけど、読むことで この曲に対する世界が 少し変わりました。
リストさん本人も、愛の狩人みたいなとこあったしね。 ほっといても、女性が 我が身差し出して うじゃうじゃよってきてたような感じ。
こーゆー詩を選んでくるあたり、らしいというか なんちゅーか。

リストが題材にした、レーナウのファウストについては、この本ってか 楽譜を読んでみてください。
  新編 世界大音楽全集 器楽編18 リストピアノ曲集2 音楽之友社

一般の図書館でも見かける本です。 私も図書館でお世話になったクチ。 もう売ってないのかな?
レーナウのファウストは、リストが引用した部分の原語文 (ドイツ語) と、野本由紀夫さんによる日本語訳が載ってて、とてもありがたい本です。 曲の解説もあり
楽譜は、ムジカ・ブタペスト社の 新リスト全集のが使われているので、リストが 後から曲に挿入するよう書いた楽譜も 一緒に載せられています。 (注: Ossia オッシア で楽譜に書いてある部分のことではありません、念のため)
この挿入部分なしで演奏する方が主流だよね? 他の版の楽譜では載ってないですし、私も別の楽譜で勉強したので この部分弾きませんでしたが、変更箇所を見てみるのは おもしろかったです。
ブタペスト版の楽譜 高いからさー、この本って おいしいと思う。 楽譜のサイズ 小さいけど。

のだめカンタービレLesson13では、彩子が 酔いつぶれてる のだめの手を見て、真一め、この大きな手に惚れたのか? と思うようなシーンがありました。 才能に惚れる男なの?
ピアノ弾く人は、ある程度 手が大きい方が良いでしょう。 うらやましい。
ロマン派あたりの曲なら、10度とか届かないの ハープのようにばらして弾いても あまり問題ないですが、速いテンポで連打だと誤魔化しようがないので、音カットするしかありません。
例えば、メフィストワルツ第1番なら、14小節目から 左手低い方から ミ シ ファ♯の和音 での連打、これは9度だけど、指とどかない女の子も多いです。 はぁい!
この程度で いちいち諦めてたらきりがないので、普段のレッスンでは 音カットして弾いちゃいますが、卒演だの 試験だのでは、やっぱ印象悪いので 普通は使わないかな。
ほんとにね、小さな手で 極限状態に指広げて弾き続けるのは、体にものすごい負担がかかるし、無駄な力が入って音も硬くなるし、ろくなことないです。
とどく人なら素直に弾けるところでも、左右組み替えてみるとか、必死に誤魔化す方法を探して 苦労してんのよ〜、チビ手軍団。
手が小さくても弾けるような、もっと古い時代の曲なんかを弾けばいいだけのことだけど、やっぱ無理してでも 弾きたいもんは弾きたいので、しょうがないですねー。
なんだかんだいって、首席クラスの学生は、女の子でもすっごい手でかかったり、やはり体格面からして恵まれてる人が多い気がします。 もって生まれた才能の一つって感じ。
もちろん 小さな手に合わせた曲限定で、素晴らしい演奏する人だっていますけども。
メフィストワルツを作曲した リストの手も すごく大きくて、12度(13度って話も) とどいたそうです。
リストの指の長さについては、実際の数字があるので、今度、別記事にしてみましょう。
  (書いたよ → リストの指の長さ&小さな手の人へ

あ、第13話から、エンディングテーマ曲が変わりました
次週は、千秋の実家なの?三善家に行くお話らしい。 またまたドラマにはなかったエピソード登場。
でも、これでしばらく、コンクールまで ピアノ曲は登場しないのかなぁ?
ちょっとさみすぃー。

またまた長いので、真澄ちゃんのジョリベや、フルート萌ちゃんのドビュッシー、実際の音大の卒演の裏話とかは、次記事に分割します。


メフィストワルツ第1番の試聴♪は、メフィストワルツ第1番 千秋卒業演奏会曲を予習 の記事でもご紹介しています。 男性ピアニストとしては 手が小さめな アシュケナージのピアノ演奏。

こちらでは 同じ曲のオーケストラ版で試聴♪をどうぞ。→ Mephisto & Co.
試聴用サンプル1が該当曲。 オケ版の方が、ピアノソロ版より 少し早い時期に書かれてるそうです。

リスト メフィストワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」のCD、楽譜、試聴♪

   

左から:
リストの超有名ピアノ曲集。入門にもおすすめ。ボレットさんのピアノ演奏、ベヒシュタイン使用。 ベヒシュタインピアノは、メフィストを書いた頃に贈られて以来、リストも絶賛、愛用していたピアノメーカー。 CDジャケットの人がリストさんです。
*ボレットさんのリスト演奏を試聴♪ ディスク1−2が 「メフィストワルツ第1番」
 同じCDの日本版 → リスト:ピアノ作品集 曲名の参考になさってください。
*カツァリスさんの演奏で、メフィストシリーズ制覇。 「メフィストワルツ第1番から第4番」、第4メフィストワルツになってたかもしれない「無調のバガテル」、「メフィストポルカ」。 1曲目だけは、メフィスト関連じゃない曲が収録されてるけど、大変美しい素晴らしい曲です。
メフィストワルツ第1番収録の楽譜。 のだめまんがで登場するらしい <2つの伝説> より 「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」 も入ってます。これも、音大生よく弾いてる曲、左手のトレーニングにもお役立ち。


おまけ。 しつこいですが(笑)、
プロコフィエフさんの曲にも 「メフィストワルツ」 あるんですねー。
元は <レールモントフ>とかいう 映画音楽だったらしいけど、ピアノ曲と、オーケストラ曲と、両方作りかえてたりして。
 ピアノ版メフィストワルツ  3つの小品 Op.96 の3曲目
 オケ版メフィストワルツ  交響組曲「ワルツ集」 Op.110 の3曲目

ピアノ曲の楽譜は、全音からも出版されてるので 簡単に入手できます。
  プロコフィエフ 3つの小品 作品96《戦争と平和》のワルツ(作品91)

こーゆーマイナー路線のCDは、アマゾンより HMVで探した方がよいかも。
HMVジャパン HMVでクラシック




posted by ドルチェせんせ at 07:05| Comment(4) | TrackBack(0) | のだめカンタービレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうか、メフィストワルツはエロかっこいい曲だったんだ(笑)
確かに、これは出だしが肝心ですよね!ちょっと独特で印象的。
ちなみに私は中間部分のきれいなメロディが好きです。
リストったら自分の手が大きいからってこんなん作って、他の人が弾くこと考えてなかったんでしょうかね。。。股割りならぬ"指割り"しないと、私も届きません。9度は無理です(T_T)
Posted by Haru at 2007年05月03日 01:58
Haruさん
レーナウのファウストの文章初めて見た時は、え#っ?と思って固まった(爆)。
中間部分すてきですよね。甘美に誘惑しろ!だそうです。
上手い子が弾いてるとやっぱ憧れるので、学生時代すごい流行ったのです、メフィスト。もう、どいつもこいつもメフィストってくらいに(笑)。
だから思い出の曲。もっと、千秋にちゃんと弾いてもらいたかったなー。短すぎ。
同級生同士でもアドバイスもらったりね、思えば楽しくていい環境でした。
あのミシファ♯は、悪魔ですな。あーゆーのが届くってことからして、うらやましかったもの。
Posted by ドルチェ at 2007年05月03日 23:32
高校2年生までピアノをやっていてその後、全くのご無沙汰でしたが、昨年、31年振りに練習を再開しました。昨夏のおさらい会では「ベルガマス組曲」そして今年は「メフィストワルツ」。ちょっと無茶!と思いながらも(皆さんもそう思うでしょ?)、85歳になられた先生(田部京子さん、上野真さんを子供の頃にご指導なさいました)に励まされながら、練習しています。出だしのところ、ナナ半のオートバイのエンジンをかけようとして、かからない!っていう感じに聴こえませんか? 前半、中間部、後半の変化のつけ方、きっちり刻むリズム・・・ジャズかロックのノリに近いと思うんですけれど。
幸い手が大きくて、むしろオクターブのときは頭の中で指をちっちゃく開いて、なんて思っていないと音はずしそうになってしまいます。大きい手でいつも恥ずかしかったのですが、この歳になってこの手でよかったと思っています。
Posted by なおちゃん at 2007年05月24日 18:07
なおちゃんさん、
コメントありがとうございます。
30年ぶりにピアノ再開、なんて素敵なのでしょう!
目標はちょっと高めにして練習することで、私たちピアノ弾きは成長していくのですものね。
先生もきっと楽しみにして、喜んでいらっしゃると思います。
オートバイのエンジンの話おもしろいですねー。
なおちゃんさんが感じたメフィストの世界、観客のみなさまに伝えられるように、頑張って練習なさってください!!
大きな手がつむぎ出す、余裕たっぷりの分厚くたくましい音、あぁ、憧れます。
ピアノのおかげで、愛すべき手になりました?
チビ手軍団から見たら、うらやましくてヨダレ出そうな手ですから、誇りに思って大切に活用してくださいねー。 本気でうらやましかったり(笑)。
Posted by ドルチェ at 2007年05月26日 02:20
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