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2006年02月04日

JR東海 奈良へのCM曲は? 化学者だけど作曲家

JR東海 今、ふたたびの奈良へ の CM曲として、
  ボロディン 作曲 「だったん人の踊り(ポロヴェッツ人の踊り)」 が流れています。
もの悲しい響きのする、なんとも美しい曲でしょ?

(・ 「東大寺二月堂お水取り」 のCM曲として この記事を書いた後、「薬師寺篇」 のCMでも 同じ曲が使われていますので、2006年5月 加筆修正しました。
・ このCM曲がCD化されましたので、下の方で、おすすめCDとして ご紹介しています。
・2008年12月、「室生寺篇」でも同じCM曲のままです。リンクを修正。)

JR東海 うましうるわし奈良 こちらで CMを見ることができます。
    → http://nara.jr-central.co.jp/  過去CMも見れるよん。


もともとは、オペラ(歌劇)「イーゴリ公」の 第二幕で使われる バレエ音楽です。
時は12世紀。 捕虜になったキエフ公国の イーゴリー公をなぐさめようと(懐柔しようと?)、遊牧民族 ダッタン軍の(敵将)コンチャック汗が みなに命令して 「ダッタン人の踊り」を見せるシーン。
CMの美しいメロディー、女声合唱 「風の翼に乗って、ふるさとに飛びゆけ」 をバックに まず 「女奴隷たちの踊り」 が始まります。 原曲は ロシア語。

オペラについては、楽曲解説 虎の巻本 を参考に書いてみました。
この 「だったん人の踊り」 だけ、独立、アレンジされたりして、よく演奏されています。
CDだと オーケストラだけの演奏が 多く出回ってるように感じますが、合唱部分が含まれているCDも あります。
「ダッタン人の踊り」 は、ミュージカル 「キスメット」 に転用され、「ストレンジャー・イン・パラダイス」 の名で大ヒット。 と うちのレコード(!)に 解説されていました。
補足 よろしく。

アレクサンドル・ポルフィリエヴィチ・ボロディン (1833.11.12 − 1887.2.27) ロシア

さて、このボロディンさんですが、本業は 化学者・医者です。
自ら日曜作曲家と言ってたように、母校 ペテルブルク医科大学の化学の教授になり、本業でも業績を残しています。
他にも 女子医科学校設立に打ち込んでみたり、自ら組織した学生オーケストラの指導をしたりと、超多忙。

この 「ダッタン人の踊り」 が含まれる オペラ「イーゴリ公」は、35歳の時に 着手されたものの、何年も中断してたりして、結局未完成のまま、ボロディンは亡くなります。
パーティー中の突然死。 54歳。 心臓病が進行してたのは 自覚してたみたいです。
ここで、また、お仲間 リムスキー・コルサコフ 登場!(笑)。
弟子のグラズノフと共に、このオペラを完成、初演をします。
ムソルグスキーの時といえ、この方、遺作の完成には 必須アイテム?
「だったん人の踊り」の部分は すでに完成していて、ボロディン46歳の時に 初演された記録が残っています。

ボロディンって、とーっても眠そうな、とろんとした目の 変な顔の肖像が よく使われてるんですが。
49歳の写真で見ると、ロシア5人組 (バラキレフ、キュイ、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、ボロディン) の中では、一番 ダンディです。
いかにも穏やかで やさしそうな、白衣が似合いそうな素敵なおじさま
実際にも、とても穏やかな性格の人だったんですって。
ムソルグスキーが、「あぁ、もっとボロディンが怒れたならば!」 と グチ書いてたり。

そうそう、先日のお話で、ムソルグスキーを、とても上品で礼儀正しい青年・・・と証言した中には、このボロディンの言葉も 含まれています。
  詳しくはこれ読んでね → アル中作曲家 ムソルグスキーさんを語ろう!

陸軍病院で、当直医だったボロディン23歳と、当直将校だったムソルグスキー17歳初めての出会いです。
当直室が一緒で、話も弾み。 だって、同じように 作曲とかしてたわけですものね。
間もなく、ボロディンは 外科医アカデミー化学学部に移り、ドイツ・ハイデルベルクに留学したりもして、本格的に交流が始まるのは、その6年後になります。
バラキレフを中心とする アマチュア音楽サークルで、交流を深め 共に活動していきます。
この <ロシア5人組−力強い仲間たち> って、当初の思想を貫き通したのは、ムソルグスキーだけで、それぞれ違う方向へ、崩壊するのも早かったんですが。

ボロディンは、貴族の私生児として ペテルブルクで生まれています。
パパの系統が クリミア・タタール、グルジアのイメレティア王族の血を引いてるとかで、アジアンな香りがいたします。
ロシア五人組みの中でも、この東洋的要素が一番濃厚なあたりが、日本人うけするのだとか。
それに、学会でヨーロッパに行く機会もありましたので、西欧音楽の影響も強く、聴きやすいんでしょうかね?
リストと交流があったりもして、ボロディンの音楽は ヨーロッパでも いち早く評価されていました。
本業が忙しすぎて、たくさん曲 作れなかったのが、惜しい!

ロシアでは、東方遊牧民族を総称して タタールと呼び、タタールの中国名が 韃靼(だったん)なんだとか。
そこから、遊牧民族ポロヴェッツ人のことを、日本では 「だったん人」 と訳したようです。
あれっ? ボロディンも ダッタン人の血筋ってこと?
まさに、彼にぴったりの 音楽だったのかもね。

もう 数年前になるかなぁ・・
チーズ星人が くねくね踊りながら、チーチー チーチーチチ♪ と この曲を歌う、みょーなCMが ありました。 カップヌードルのCMだったと思います。
あの時は、たしかメロディーだけで 和音がありませんでしたので、こんな、美しい曲だと想像できなかった人もいるのでは?
初めて聞いた時に、このメロディーが ノーコードだったら、だいぶ印象が違うんじゃないでしょうか。
彩るハーモニーも重要な役割を果たしてる ってのが、よくわかる例でした。
って、チーズ星人なんて 覚えてる人 いるのかぁ???
ドルチェとしては、かなり衝撃的な映像だったんですけれどもね。


ストレンジャー・イン・パラダイス を ダウンロード
  (だったん人の踊り を ダウンロード)
サラ・ブライトマン  ダイアナ・ロス  木住野佳子  ← 無料試聴できます
他にも STRANGER IN PARADISE を探す


ボロディン だったん人の踊り おすすめCD

   

左から:
*リムスキー・コルサコフのシェラザードと一緒に。カラヤンの指揮。
*とても魅力的な選曲。西本智実さん、かっこいい女性指揮者です。
*とうとうCD化! JR東海 うまし うるわし奈良 キャンペーンソング Again
*ストレンジャー・イン・パラダイスのCD


ピアノで弾いてみたい人へ
  ピアノ名曲120選 初級編 ← ボロディン だったん人の踊り のピアノ譜
「だったん人の踊り」 は、簡単めなアレンジのわりに、とても美しく人気があります。(作曲者によるアレンジではありません) ブルグミュラー程度で弾けます。


続き、山田耕作が日本初演 ボロディン「だったん人の踊り」 もお読み下さい。


ドルチェの ロシア五人組 関連投稿記事
  ・リムスキー=コルサコフ シェラザード について
  ・ムソルグスキー 展覧会の絵 について
  ・アル中作曲家 ムソルグスキーさんを語ろう!
  ・バラキレフ イスラメイ について




posted by ドルチェせんせ at 02:42| Comment(2) | TrackBack(0) | あの曲は何? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは!連日の訪問です。
『だったん人〜』は、『聴いたことあるけど、何の曲だったっけ?』って言うのがすごい多い曲のひとつですね。つい、この前もそんな話がでました。最近、テレビをあんまり見ないので、JR東海で使われているとは知りませんでしたが・・・。
自分、ロシア系の音楽史には疎いので、勉強になりますわ〜!!

ちなみにウェブリログは、動作環境は悪くないですが、レイアウトも含めて機能は充実しているとは言えないですね〜。まあ、天下のNECさんですから、これからベターチェンジしていくと信じて!そんな感じです。
Posted by めいちゃん at 2006年02月04日 19:13
こうして、めいちゃんとお話できるのは、とても楽しいです。
自分が全然わからない新しい情報をもらえるのは、ほんとおいいしいなぁと、いつもウホウホ。
本業、音楽活動とボロディンのように大忙しで、TVを見る暇もなさそうですが、忙しい時でも素通りせずお言葉をかけてくださる、ほんとに嬉しく思います。
自分は、心の中でへぇ〜とか感謝しつつ、時間が惜しくて無言で立ち去っちゃうこと多いですから、ちょっと反省でもありますね。
私は、このブログのために、前よりテレビ見るようになりました。 時間がもったいないと思いつつ、よけいなものまで、ついだらだら見ちゃったり、ますます時間の使い方がへたくそになっています。

ウェブリ情報ありがとうございます。
さすが大手企業だけあって、ストレスは少なそうですね。今後の注目株かも。
私は、ここを作るのに、シーサーとFC2、ウェブリで迷いまして、今後のためにもよそのブログ会社には興味津々なのです。 もうシーサーの重さは、ストレスたまって美容に悪い(笑)。
Posted by ドルチェ at 2006年02月06日 00:09
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