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2008年06月27日

ピアノロールの話。大作曲家たちが弾いた演奏を聴こう!

ピアノロールとは、
穴のあき具合で 演奏を記録した紙です。 オルゴールのイメージに近いでしょうか?
ロールペーパー式自動ピアノ
自動演奏装置付きのピアノに、ピアノ・ロールをかけて、再生演奏します。
ロールペーパーに空けられた穴を通して、空気圧で ピアノの打鍵装置を制御するようなシステム。
対応する部分に穴があいてるか 塞がってるか = 空気が通れるか 通れないか、で演奏してるわけ。
どこの音を鳴らすか、音が出るタイミングのみならず、表現の幅は狭いものの、ペダルや 強弱なんかも記録して 再現できます。
風を送る方法は、足踏みオルガン式に ブカブカ踏むのから、電動ポンプ式に発展。
ピアノロールを再生演奏してる楽器の近くにいると、ポンプの音、空気の音が、かなりうるさいなぁと 思いました。

LP化、CD化する時には、ピアノ・ロールに記録されたデータをもとに 修正を加え、記録当時に 演奏者が意図したものに近づけるような努力が成されているようです。
同じピアノロールを使っても、再生に使用するピアノや、いじり具合によって、違いが出るのでしょうね。

例えば、うちにあるドビュッシーのピアノロールCDだと、ペーパーでは 16通りの強弱変化しかできなかったのを 127通りのダイナミックレンジに広げて、ヤマハのピアノプレーヤーで再生した、と書いてありました。
さらに、ホールの残響まで計算して付け加え、ペダルも 若干修正してあるとのことで・・・。
あまり美しすぎる音で再生されると、逆に、ピアノロール特有の つんのめったようなヨレたリズムばかり気になって、違和感バリバリというか。
私としては、いじりすぎてないもので 脳内修正した方が、ほどほどが 楽しい気がします。
が、雑音の多いSPと比べて、思い切り美しい音で蘇らせた ピアノロールに感激する方もいらっしゃるので、これは お好みで。


演奏録音の出発点
1877年に、エジソンの円筒式蓄音機(フォノグラフ)が登場し、大物作曲家だと 1889年にブラームスがピアノ演奏を録音したのが残ってますが、録音手段があっても、音の悪さ 雑音の多さを敬遠して、ピアノロールへの記録を好んだ音楽家が多かったようです。
1924年に、ベル研究所で 電気吹き込み方式が開発され、音質が格段にアップ。

ピアノロール、自動演奏ピアノの歴史
1897年 PIANOLA(ピアノラ) アメリカのエオリアン社。 職人が手作業で穴をあけた型紙を使った、表情のない機械的な音楽で 出発。
1904年 Werte-Mignon(ヴェルテ・ミニョン) ドイツ。 ピアニストが弾いたものを記録できる、革命的な改良を加わえたもの。
1913年 Duo-Art(デュオ・アート) エオリアン社。
1916年 AMPICO(アンピコ) アメリカン・ピアノ社

他に何社もあったようですが、大作曲家や大物ピアニストが こぞって録音したのは、ウェルテ・ミニョン、デュオ・アート、アンピコの3社で、ぶっちぎりなんだって。
  以上、CDやLPの解説書からパクって、簡単にまとめてみました。
  難しいお話は、私では役に立ちません。ごめんよ〜。
ラフマニノフのアンピコシリーズは、結構有名ですよね?
ラフマニノフは、アンピコでしか ピアノロールは残していないのだとか。(1920〜1929年に記録)
次記事で ご紹介するプロコフィエフのピアノロールは、デュオ・アートのものです。


・・・そう。 これって、プロコさま宣伝に向けた 予習用記事なのでした(爆)。
プロコさまだけじゃ 閑古鳥が鳴きそうなので、他の大作曲家の方々のピアノロールCDも、ついでに!?ご紹介する予定です。 乞うご期待。
   (書けました→ プロコフィエフのピアノロールCD、自作自演+他人の曲


ピアノロールに自分の演奏を記録した大作曲家たち
プロコフィエフ、ラフマニノフ、スクリャービン、ストラヴィンスキー、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、サン=サーンス、ガーシュウィン、ファリャ、グラナドス、グリーグ、リヒャルト・シュトラウス、レスピーギ、マーラー など。
ピアノロールのおかげで、現在でも、ご本人が残したピアノ演奏を聴ける作曲家さんたちです。
自作自演の他、オーケストラ曲をピアノ版編曲して弾いてたり、伴奏してたり、連弾してたり、他人の曲を弾いてたり・・・。

とりあえず、私がCDやLPで見た記憶のあるもの + ピアニストガイド という本に情報があった作曲家さんたちを並べてみました。
もっといるかも。 SPが残ってる作曲家さんだと、そっちの情報ばかりで、わかりづらかったの。

SP録音がある作曲家さんは、音質が悪くても そっちの方が良いと思うけど、ピアノロールにしか録音してない曲があったり、やっぱ 大変貴重な資料です。
SPとピアノロール、両方残してる作曲家やピアニストで聴き比べると、ピアノロールで犠牲になってる部分、問題点が良くわかるはず。 ラフマニノフとか、プロコフィエフとか。
ピアノロールだと、リズムがヨレた感じになる部分が多いのが、一番気になるところです。
ヘタレのピアニストだと思われたら困る(笑)。
復刻CDは、単に 自作自演だけですまさず、ピアノロール再生なのか、ちゃんと録音されたものなのか、もっとはっきり書いてあるといいのにな〜 と思うことがあります。


あと、ピアノロール再生演奏を体験しに、お出かけしてみるのも良いですね!
例えば、民音音楽博物館
  民音音楽博物館 展示フロア 古典ピアノ室 のページへ  [自動再演ピアノ] のところに注目。
チェンバロから 自動再演ピアノまで、博物館のおねーさんが 説明と演奏をしてくれます。
東京・信濃町駅下車。慶應大学病院の並び。

他にも、楽器の博物館とか、アンティークオルゴールの博物館なんかで見かけることがあるので、お近くで探して、ぜひ 実際に聞いてみてください。
ピアノ・ロールしか残していない作曲家さんたちの演奏を聴く時の、脳内修正の目安にもなるかと思います。



作曲家自作自演 ピアノロールCD
  *キーワード指定で表示しています。違うものが混じってしまう場合もあります。


posted by ドルチェせんせ at 11:57| Comment(5) | TrackBack(3) | 音楽おもしろネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
現在でもComputer表現法では
音の強弱(velocity)以外にも
音程なども1〜127段階で表現するものがじつに多いのです。
これはComputerのCPUが8bitの時代にMIDIが開発された影響で
「128=2の8乗」に由来します。
ただし、音の長さは最新のものでは4分音符を960分割して
3840分音符まで細分できます。(これ以上も可能ですが)
ですからドルチェ先生の演奏を1回でドンピシャと記録できる精度がありますし、
そのMIDIファイルを元に正確に再現が可能です。

ちなみにMIDI情報はめずらしく世界共通、Computerの機種壁さえも
超越しているので大変に汎用性が高くてありがたいのですが、
このMIDI(Musical Instrument Digital Interface規格)を
開発・提唱したのは、な・なんとYAMAHAとROLANDです。
Posted by PINK MOZART at 2008年06月27日 21:59
PINK MOZARTさん
なるほど、うちのドビさんCDに書いてあった127段階にってのは、そーゆーわけがあったのですね。
おもしろいなぁ、こーゆー話。
こうしてさりげなく解説してもらえるのが、実は楽しみでして(笑)、ありがたや、ありがたや。感謝。
雑学収集が趣味なので、自分に馴染みのない分野の話を聞きかじるだけでも気分良いってか、うれちい♪

それにしても、世界をリードする日本の技術ってすごいのですね。
PINK MOZARTさんが公開してた曲で、苦しげな超絶トランペット奏者が目に浮かぶようなのがありましたでしょ?
あの表現の細かさには、参りましたもの。
ピアノロールでは、あまり素晴らしい修正技術を使わないで、いかにも自動演奏ピアノな、もっとブサイクなままのCDがほしいので、ちょっと複雑な気分です。
Posted by ドルチェ at 2008年06月29日 23:53
ごぶさたいたしました。
当方のサイトは本日から「夏休み」に入りました。

>ピアノロールだと、リズムがヨレた感じになる部分が多いのが、一番気になるところです

ホントのこと言えば…
Computer Musicでも強弱の変化なんて16段階もあれば「充分」です。
0〜127に細分してもそんなには使わないし変化が人間の耳ではわかりません。

ただ、テンポ情報だけは現代のように3840分音符が使えたほうが良い、そうでないと「音楽の流れ」が不自然になってしまいます。
メロディが4分音符でも下が16分音符で動いているところの終止などはメロディを16分音符×4のタイでつなぎ4分の1拍ごとにテンポを変えてゆくという入力テクニックも「必須」です。

ピアノロールではそういう細かい芸当が不可能なので、どうしてもリズムが「よれて」しまうんですね。

Posted by PINK MOZART at 2008年07月18日 21:15
PINK MOZARTさん
サイトのほうも夏休みですか〜?
しっかりリフレッシュして過ごしてくださいね!
3840分音符を記譜するなら・・・とマジメに考えてしまった、アホです。。。
こんなにいっぱいハネやホクロがあったら、キモカワ、子供たちが大興奮しそう(笑)。
ホクロおんぷや、羽つき♪みたいなの、小さい子にはビジュアル的に人気ありまして。

ピアノロールでは、テンポの揺さぶり具合、ルバートのかけ方のクセを聴けるだけで十分幸せなので、ホント、127段階なんて頑張ってくれなくて良いわ〜(笑)。
ピアニストとしてのプロコさまは、ヨタヨタ危なっかしい演奏でどうたらこうたら、特に「トッカータ」を引き合いに出して文句たれてた本を見たことがあって、あれピアノロールなのになぁ、プロとして文章書いてる人なら、もちっと研究してから書いてくれないと、影響力大きいだけに恐いなぁと、がっかりしたことがあったのです。
Posted by ドルチェ at 2008年07月21日 23:12
MIDI企画を初めて開発し提唱したのはシーケンシャルサーキットの米デイブ・スミスで日本ではない
Posted by ぴこ at 2014年01月17日 11:21
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